2025年6月16日月曜日

第35回定期総会を開催!

 昨日6月15日(日)、三木労音で毎年1度開催する定期総会を行いました。
三木労音は今年35周年ということで、総会も今回で35回目となります。

和田会長あいさつ


2024年度の例会のふりかえりや2025年度の例会紹介を動画で鑑賞。

今年もこの役員メンバーを中心に、活動が盛り上がるようがんばっていきます!

三木労音では一人ひとりの会員が主体となって、様々な優れたアーティストのコンサート(=例会)を企画運営しています。
この活動が、日々の暮らしや自分の人生にとってかけがえのないものと思う仲間が、一人でも多く増えていくことを願って、私たちは日々活動しています。
さあ、あなたもご一緒に参加しませんか!

豪華なサウンド、華やかなステージ、アカペラの魅力をふんだんに盛り込んだ混声ユニット8692のステージでした。

まだ6月半ばというのに、梅雨が明けたような暑さですね。
今年の夏も酷暑になるのでしょうか・・・何とか乗り切りたいものです。

さて、報告が遅くなってしまいましたが、先月5月24日(土)に三木労音第202回振替例会「アカペラユニット8692 LIVE in MIKI」を開催しました。
昨年度9月に中止になった例会の振替ですが、年度が変わって今年度5月に決まりましたので、3月、4月、5月と毎月コンサートが聴けた春となりましたね。

当日は8692のファンの方からお花が届きました。

開演前、小ホールステージにて当日の運営スタッフで出演者の歓迎会を開催。 

アカペラユニット8692は、2年前の2023年5月にご出演いただいた女声アカペラグループQueen's Tears HoneyのHARUさん、MAHさん、さらに4年前2021年1月にご出演いただいたアカペラユニット黒船に参加されていたthe XAVYELLSのGottiさん、Rennさん、そしてはじめましてのアカペラグループシュガーズよりIWAjIさんの5人による混声ハーモニーです。

Rennさん(from the XAVYELLS)

HARUさん(from Queen's Tears Honey)

IWAjIさん(from シュガーズ)

MAHさん(from Queen's Tears Honey)

Gottiさん(from the XAVYELLS)

今回の8692のステージでは、洋楽オールディーズや、サーカスからあいみょんまで比較的新しいJ-POPと、これまで三木労音の例会では案外聴くことの少なかったジャンルが聴けました。
ジャズコーラスの醍醐味的なゴージャスなサウンドのアレンジが印象的で、さすが各グループからリーダー級のメンバーが集ったという、華のある素晴らしいステージでしたね。
曲間のトークもそれぞれの個性が表れていて、とても自然に、かつ面白く、コンサートの進行を助けていました。
演奏もトークも共にですが、普段は別々のグループで活動しておられ、集まって練習されることもほとんど無いそうなのに、そうとは思えないくらいの安定感!
それぞれの技術の高さはもちろん、同じプロダクションに所属する仲間の絆も、このユニットの持ち味なのかなと思いました。

2部は衣装も替えられて。
最後には客席の皆さんも一緒に記念撮影!

終演後に8692メンバーそれぞれも、三木労音のコンサートのことをXに投稿してくださりました。

例会終演後にHARUさんが神戸新聞の取材を受けられた内容が、後日記事になりました。

これからも魅力あふれる素晴らしいアカペラの世界を、8692で、またそれぞれのグループで、ぜひ広げていっていただきたいです!

2025年6月9日月曜日

【次回例会紹介】音楽を手渡しで届けたい ― いのちの美しさを伝える一期一会のひとときを  大島花子さん(歌手)

次回例会は、歌手の大島花子さん、そしてサポートいただくギタリストの笹子重治さんにご登場いただきます。
今回のブログでは、大島花子さんへのインタビューをご紹介します。
聞き手 小巻健(三木労音事務局長)




―大島花子さんはこのたび三木労音へは初めてご出演いただきますが、大島さんがこれまで各地の労音に出演されて、何か印象に残っていることはありますか?

大島花子さん(以下、大島さん) どの会場もそれぞれに印象深かったのですが、お客様の〝音楽愛〟を感じたのが全ての会場での共通点です。
楽屋でのあたたかなおもてなしも、労音さんのコンサートならではで毎回感動しています。

―大島さんが歌手として生きていこうと決意されたきっかけを教えてください。

大島さん 歌うことが好きということが根底にあるのはもちろんですが、音楽だけでは生活できなかったので、デビュー前にOLや塾講師をしていた時期がありました。
通勤電車で音楽に助けられた経験を経て、音楽の素晴らしさを身をもって感じ、自分はそれを届ける側に立ちたいと思いました。

―大島さんは坂本九さんの歌を歌い継いでおられますが、歌以外のところで坂本九さんから受け継いでいきたいと思われることがあれば教えてください。

大島さん 音楽はどの音楽も歌い伝えていくものなので、父を継いでいるという感覚はないのですが、誰かを楽しませたいという思いが父は強い人だったと思っています。
そのマインドは私の中にもあり、DNAを感じる部分ですし、そんな思いでこれからも歌を歌っていきたいと思っています。

―大島さんは平和や人権をテーマにした歌を歌われ、また講師活動もされていますが、そのようなことを考えるようになられたきっかけ、原点のようなことがありましたら教えてください。

大島さん 命が大切だ、ということは言うまでもないところかと思いますが、父を突然亡くしたことや、子育てをしたことでよりその想いは強くなったように思います。
そんな思いをコンサートで伝えていたところ、人権をテーマにした自治体の講演などにお声がけいただくようになりました。

―よく共演しておられるギターの笹子重治さんは、大島さんにとってどのような存在でしょうか?

大島さん ステージでのパートナーであり、師のような存在であり、演奏中はオーケストラの指揮者のように音楽を作ってくれる存在でもあります。
歌い手としては、私が一番心地よく泳ぐことができる海のような存在でもあり、旅では美味しいものを巡る友のような存在でもあります(笑)

―大島さんがステージに立たれる時に大切にしておられることを教えてください。

大島さん その瞬間を生きることに集中しています。

―コンサートに向けてメッセージをお願いします。

大島さん その日、その場所、客席の皆様も含めてのその日のメンバーだからこそ生まれる瞬間に出会うことが本当に楽しみです。
同じ楽曲であっても7月6日限りの音色になるかと思いますのでお見逃しのないよう、ぜひご一緒に、一期一会の瞬間を生み出していただければと思います!
お会いできること、心から楽しみにしています!




大島花子 プロフィール
坂本九、柏木由紀子の長女として東京に生まれる。
東洋英和女学院大学入学と同時にミュージカル「大草原の小さな家」で初舞台。その後、役柄ではなく自分の言葉で表現したいと歌手を志し、作詞作曲を開始。OLや塾講師などをしながら、ライブハウスなどで活動を開始。
2003年、父・坂本九の「見上げてごらん夜の星を」でメジャーデビュー。
11歳の時に飛行機事故で父親を失うという出来事、また36歳で長男の出産を経験し、脈々と繋がっていくいのち、かけがえのない日常の輝き、いのちのうつくしさと大切さ、などをテーマに歌を手渡しするように届けている。
2010年からはショーロクラブの笹子重治(ギター)とのデュオを中心にライブ活動を行っており、様々な楽曲を独自の世界観で表現し好評を博している。
また、坂本九の遺した楽曲の継承者としての役割を果たすべく、その代表曲「上を向いて歩こう」や「見上げてごらん夜の星を」などを歌い伝えている。
出産を機にはじめた親子ライブ、国際協力NGO ジョイセフの妊産婦支援をはじめ、行政主催の人権啓発イベント、被災地支援活動やチャリティー・ライブ、老人ホームや障がい者施設、ホスピタルでのライブなど、歌を通しての心のふれあいも積極的に行い、その活動はNHK始め数々の報道番組やドキュメンタリーでも取り上げられ、WOWOW制作の 『被災地に歌う「上を向いて歩こう」~大島花子・父と紡ぐ心のメロディー~』は衛星放送協会が選ぶ最優秀ドキュメンタリー賞にノミネートされた。
2014年 ファーストアルバム「柿の木坂」発売。アルバムに収録された坂本九作詞/作曲「親父」はその独自の世界観が好評を博し、同年3月9日にはUSENチャートの1位を獲得した。
2017年にシングルとして発表した「ヨイトマケの唄」では母の立場での新たな解釈に、作者の美輪明宏から激励の言葉が寄せられた。
2018年6月、セカンド・アルバム「ひめりんご」を発売。タイトル曲の「ひめりんご」は東日本大震災の被災者支援から生まれた曲。
2021年10月、サード・アルバム「百日紅の木下で」を発売。父・坂本九の代表曲「上を向いて歩こう」、「見上げてごらん夜の星を」を収録。
「ここで君を待ってるよ」はJR石岡駅の発車メロディーに採用される。
オフィシャルサイト https://hanakooshima.com/

笹子重治プロフィール
1958年、神戸市生まれ。ブラジリアン・スタイルの奏法の影響を受けたギタリストとして、パウリーニョ・ダ・ヴィオーラやナラ・レオン等多くの来日ブラジル人アーティストとセッションを重ねた後、86~87年にかけてブラジルで活動。帰国後、インストゥルメンタルトリオ、ショーロクラブを結成し、現在までに25枚のアルバムをリリース。
また、2004年には新たなインストゥルメンタルトリオ、コーコーヤを立ち上げ、アルバムを、サントラも含め5枚発表するかたわら、EPO、比屋定篤子、桑江知子、Ann Sally、大島保克、宮沢和史、NUU、古謝美佐子、畠山美由紀、松田美緒、照屋実穂、手嶌葵、吉田慶子、鈴木重子、大島花子、純名里沙、MAKO、落合さとこ、池田綾子、城戸夕果、かとうかなこ、小松亮太、江藤有希等、ブラジル系のみならず、J-POPから民謡までの歌手やインスト奏者のサポート、CDプロデュース、レコーディング、アレンジ等、多方面で活躍中。2016年には、サウンドプロデュースした大島花子「親父」が、USEN演歌チャート1位獲得。
2010年、初のソロアルバム「onaka-ippai」発表。最新作は、プロデュース&演奏では、桑江知子の40周年記念アルバム「stopmotion」を19年7月にリリース。またショーロクラブとして、2020年10月に「武満徹ソングブック・コンプリート」を発表。2021年3月に自身の作品集「plataforma」を、5月にはコーコーヤ4作目のオリジナル作品集を発表。
作曲の分野でも、ふたつのインストユニットを中心とした多数の楽曲の他、各共演歌手との共作、ブラジルの国民的作詞家パウロ・セザル・ピニェイロ、ルーツサンバの長老、故ギリェルミ・ジ・ブリート、日本でも人気の高いシンガーソングライター・ジョイスとの共作などもあり、それぞれCD化されている。
ホームページ https://www.sasa-g.com/
 


三木労音6・7月例会(第207回)
大島花子コンサート with 笹子重治
2025年7月6日(日)14:00開演
三木市文化会館小ホール
三木労音会員へ入会希望の方は、チラシ裏の入会申込書に会費2か月分(大島花子例会から参加希望の方は6・7月分)と入会金(1,000円)を添えて、三木労音会員か事務局までお申し込み下さい。
ホームページからの入会申込みはこちら→http://www.mikiroon.com/info.html
詳細は三木労音事務局 TEL 0794-82-9775、またはメールinfo@mikiroon.comまでお問い合わせください。

2025年5月2日金曜日

哀愁に満ちた音色で心に染みるハーモニカ、ジャジーに、ブルージーに、時に大暴れするピアノ・・・25年の年月で醸成されたお酒を楽しませていただいたようなコンサートでした!

5月に入りました。
皆さんゴールデンウイークはいかがお過ごしですか?
そろそろ季節は初夏に入ってくるでしょうか。

さて、先週4月26日(土)は三木労音2025年度最初の例会「パリャーソ結成25周年記念コンサート“春風とともにパリャーソが三木にやってくる”」を開催しました。

ちなみにチラシは「パリャーソが三木にやってくる」でしたが、当日配布した会報には「パリャーソが三木にやってきた」に更新していたことに気づかれた方はいらっしゃいましたでしょうか。

パリャーソはハーモニカの続木力さんとピアノの谷川賢作さんのデュオで、今回三木労音初出演となりました。
開場前、ロビーでの歓迎会にて。

パリャーソはポルトガル語で「道化師」の意味。
谷川賢作さん、続木力さんの、おじさん二人組の気取らないトークと、時に渋く時に切なく時にコミカルに、縦横無尽に奏でる音楽は人間の様々な面を表しているかのようで、25年の年月で醸成されたワインか日本酒かを楽しませていただいたようなお二人のコンサートでした。
基本はハーモニカとピアノの演奏ですが、
時にはハーモニカと鍵盤ハーモニカの取り合わせでの演奏や・・・
リコーダー、そしてアンデス(リコーダー内蔵の鍵盤楽器)も登場。
谷川賢作さんのお父様、谷川俊太郎さんの詞を朗読してからの演奏も一層味わい深かったですね。
続木力さんのハーモニカについてのトークも好評でした。
歌う谷川賢作さん。

ちなみに谷川賢作さんは、20年近く前に三木市文化会館のホールで演奏されたそうなのですが、その時はお父様の谷川俊太郎さんとのコンサートで弾丸日帰りだったそうでした。
「今回は三木のことを深めたい」とおっしゃられていましたが、いかんせん今回も姫路から来られての日帰り、なかなかそのチャンスもないなと思っていましたところ、歓迎会でプレゼントした金物手ぬぐい(観光協会の新商品で、「鋸」「鏝」「鉋」「小刀」などの漢字があしらわれた手ぬぐい)から、「金偏を魚偏にしたら鏝(こて)は鰻(うなぎ)に、鉋(かんな)は鮑(あわび)になってごちそうになる」と目から鱗?のステージトークをしてくださりました。
最後にはご存じ「鉄腕アトム」(谷川俊太郎詞)を歌って、心も温かくなって終演。

哀愁に満ちた音色で心に染みるハーモニカ、ジャジーに、ブルージーに、時に大暴れするピアノ、ストレートに心に届く歌声、素敵なオリジナル曲も好評で、とっても楽しいコンサートとなりました。

また、続木力さんからは歓迎会の時に、労音のような自主的な鑑賞組織は大切なものなので、これからも継続していってほしいと言ってくださり、大変励まされました。

今年はこれからもあちこちでコンサートが予定されていて、近場では加東市や多可町でもされるとか。ぜひどこかへ聴きに行きたいですね。
好天に恵まれた一日で、まさに「春風とともにパリャーソが三木へやってきた」日でした。

続木力さん、谷川賢作さん、ありがとうございました!!

2025年4月28日月曜日

【次回例会紹介】アカペラの街・神戸が誇る3つのグループから、手練れの歌い手が集結したスペシャルユニット ― 8692 (アカペラユニット)

次回例会は、男女混声のアカペラユニット8692にご登場いただきます。
今回のブログでは、8692のメンバーへのインタビューをご紹介します。
聞き手 小巻健(三木労音事務局長)

8692メンバー
(写真左からRennさん、HARUさん、IWAjIさん、MAHさん、Gottiさん)



―8692とはどのようなグループでしょうか?

IWAjIさん 3つのアカペラグループから集まった男性三名、女性二名、合わせて五人組の混声アカペラユニットです。86年生まれのメンバーと92年生まれのメンバーで作ったユニットなので8692です。
歌っている曲のジャンルは、J-POP、昭和の曲や、ジャズ、洋楽ナンバーなど、数多くレパートリーにしています。その中で大人っぽい雰囲気、上質な雰囲気を作りたいと思っています。

―メンバーお一人ずつ、所属グループ、ご自身のアカペラ歴とアカペラに関心を持ったきっかけを教えてください。また、自分のキャラクターを表す曲を1曲挙げるとすれば?

HARUさん 2023年に三木労音で25周年公演をさせていただきましたクイーンズ・ティアーズ・ハニーという女性だけのアカペラグループに所属をしています。アカペラ歴は19年目になり、これまでの人生の半分をアカペラに費やしてきたのだなと最近思いました。きっかけは2023年のインタビューでもお話しましたように、三木市で「音卵(おんたま)」というアマチュアのアカペラグループに加入した時です。当時アカペラグループ宝船が地元のジャズカフェベイシーでライブをされた時に、音卵でオープニングで出演させてもらい、その頃から本腰を入れて練習を始め、そのつながりから今のネストという音楽事務所に入りました。
キャラクターを表す1曲ですか。なかなか選びきれませんが、1曲選ぶとしたらやっぱり私は情熱的な曲を歌ってる時に生きている実感がしますので、『エルクンバンチェロ』というラテンの曲かなと思います。

MAHさん 私もHARUちゃんと同じく女声アカペラグループ「クイーンズ・ティアーズ・ハニー」でリードボーカルをしています。アカペラ歴は17年ぐらいです。アカペラに関心を持ったきっかけは今のネストに入った時で、知り合いの人がネストでプロを目指す育成グループを作っていて、メンバー募集のオーディションに誘われました。それまで私はアカペラ未経験で、ネストで初めてアカペラを知りました。
自分のキャラクターを表す曲は全く想像がつかないんですけど、8692のレパートリーで言うと、温かいイメージのあるいきものがかりさんの『ありがとう』かなと思いました。

Gottiさん 僕はザビエルズという男声アカペラグループでリーダーをしています。アカペラを始めたのは学生時代ですけど、本格的に始めたのはネストに入ってからです。
僕は大学を卒業して一度就職しましたが、やはり好きなことを仕事にしたいと思うようになり、神戸にネストというアカペラを専門にしている事務所があるというのを知って、オーディションを受けて事務所に入りました。それから数えて15年ぐらいが経ちました。
僕の1曲は、8692では僕がリードボーカルを取る数少ない曲の中から、ジプシー・キングスの『ボラーレ』です。8692の中では僕はひょうきんな、ちょっと砕けた感じのキャラクターを出したいと思っていますので、曲の中でちょっとボケを挟んだりして、皆さんを盛り上げたいと思います。

Rennさん 僕もザビエルズで、ベースボーカルを担当しています。僕が中学高校の時に「ハモネプリーグ」というテレビ番組があり、それでアカペラを知りました。さらにボイスパーカッションというパートに興味を持ちまして独学で練習していましたが、できる人に直接教えてもらいたいと、大学入学を機にアカペラサークルに入りました。ここから数えるとアカペラ歴は15年ぐらいです。
大学に入って最初はボイスパーカッションをしていましたが、先輩から「お前ちょっと声が低いからベースもやってみたら」と誘われて、ベースもやるようになりました。
大学2年生の時に、サークルのバンドでザビエルズのライブのオープニングアクトに出たことがきっかけでザビエルズと初めて出会い、半年後に大学をやめて神戸に拠点を移し本格的にプロ活動を始め、その後ザビエルズに加入して今に至ります。
自分を表す曲というと、ベースをやっていますので分かりやすく『スタンド・バイ・ミー』でしょうか。8692でも歌っています。曲中、僕以外の四人がそれぞれリードボーカルを交互に歌うのですが、僕だけは途中「喋る」というコーナーがありますので、注目してください(笑)。

IWAjIさん 僕以外はみんな三木労音例会出演経験者とさっき知って、びっくりしました(笑)。女性二人は知っていたのですが、男性二人も「黒船」で出演(※2021年1月例会)していたのですね。
所属グループは8692の中では唯一シュガーズというグループからやってきており、シュガーズではリーダーをやっております。アカペラを知ったのはレンと同じで、中学3年の時ハモネプを見たことがきっかけです。中学高校の頃に少しだけアカペラにチャレンジしたことはありますが、実際にアカペラ歴として始まったのは大学でアカペラサークル入ってからです。そこから数えると丸20年、今年で21年目のアカペラ歴があることになります。
自分のキャラクターを表す曲と言うと、歌って気持ちが入る、人気がある曲では秦基博さんの『泣き笑いのエピソード』(NHK朝ドラ「おちょやん」の主題歌)をあげたいのですが、実際の自分の性格はそんなに素直ではない(笑)ので、8692で歌っているガーシュインの『サマータイム』が、5拍子で途中リズムも変わったりとすごい癖があるアレンジで、多分僕もそういう奴だと思っています(笑)。

―皆さんのお話の中にも出てきた「神戸のアカペラ事務所ネスト」について教えてください。

Gottiさん 僕たちそれぞれのグループが所属しているアカペラに特化した音楽プロダクションで、全国的にも他にない音楽事務所だと思います。遡ること阪神大震災後、チキンガーリックステーキという男声アカペラのパイオニア的グループが誕生し、CASHBOXというライブハウスの存在と共にアカペラの人気が高まってきた中で、チキンガーリックステーキを支えてきた今の社長が立ち上げられたのがネスト事務所です。その後様々なアカペラグループを輩出し、「アカペラの街・神戸」というイメージを作ったひとつの要素になっているかなと思います。

MAHさん ネストには育成グループというものがありまして、私が声をかけてもらった時はV&V(ビアンビ)という育成グループがあり、私も最初そこに入っていたのですが、プロのグループでメンバーが脱退してメンバーを探さないといけない時に、育成グループから力をつけた人がメンバーに入ったり、育成グループの中で演奏レベルが上がってくればそこからプロのグループができたり、そういう機会があります。

IWAjIさん 昔、ネストの社長は外の方から「工場長」と言われていたことがありました。ネストに入れば誰でもプロになれる、言い方は少し語弊があるかもしれないですが、それぐらい「やる気さえあれば誰でも絶対プロに仕立てあげる」という強い社長のマインドのおかげで、ずっと多くのグループを擁しながら続けていられる事務所であると思います。

―8692の結成のきっかけと、このグループのコンセプトを教えてください。

Rennさん きっかけは5年前のコロナ禍の時期、あの時それぞれのグループでの活動がほとんどストップしてしまう中、ネストのみんなで何かできることがないかと考え、グループの垣根を超えたユニットが複数生まれました。その中で各グループの活動歴が長い人たちで組んだのが8692です。

HARUさん あのコロナ禍中は集まれないという状況があったじゃないですか。なのでそんなに集まってたくさん練習をしなくても瞬発力で演奏できるメンバー、またGottiやIWAjI君、そして私もですが、メインのグループでアレンジを担当している楽譜をかけるメンバーで、普段ならやらないような特別感のするライブをネット配信でやろうということが初めでした。

IWAjIさん 冒頭に言いました「上質なアカペラを作りたい」というのは後から固まってきたもので、最初は歴が長いメンバーだからこそできるような企画、例えば30分で即興アレンジをしたり、演奏する中で即興的に各メンバーのパートをチェンジしたり、そんな企画をやるために結成しました。

HARUさん このユニットも5年になるので、最初に集まった時よりお互いに補い合うことが出来るように感じています。アカペラは、一人一人の声だけでは大したことはできませんが、五人で声を出した時に、どういうところを自分が補えばいいか、また自分が足りないところを隣の人がやってくれているとか、そういう信頼関係がすごく大事だと思います。8692で5年が経ち、いい時期に三木でコンサートができることを嬉しく思います。

―メンバーお一人ずつ、あらためてご自分にとってのアカペラの魅力を教えてください。

IWAjIさん すごく原点的なことですが、人の声だけで演奏するというところです。すごく当たり前のことですがこれがやっぱり魅力かなと。これが根っこにあり、そこから枝分かれをして、一つはメンバーさえ集まればどこでもできる、もう一つは声だけなのにこんなことができるのかと思わせる、「声のサーカス」といえるような曲芸的、刺激的なところ、そしてもう一つは人の声は喋るために使うので、楽器の音色よりも気持ちが伝わりやすい。そんな声が合わさると、その効果はさらに大きくなるでしょう。あと声という楽器は本当に同じものがない、もちろん楽器もそうですが、人の声は本当に一人ひとり誰もが違っていると思いますので、集まるメンバーによって全然違うカラーが出るというのも魅力で、この8692のメンバーでないと出せない音色があるというのも魅力だと思います。

Rennさん アカペラの魅力は挙げるときりがないですが、メンバー同士で顔を見合わせてできるということがすごくいいなと最近思うことがありました。一人だと味わえない、オーケストラぐらい人数が多くてもなかなか難しい。一方楽器などの普通のバンドでも顔を見合わせることはできると思うのですが、アカペラの場合はさらに顔色を伺うというほどで、今隣にいる人がどんな表情、気持ちで歌っているのかが見えやすい、それがいいところだなと。最近もザビエルズのライブ中に思いました。

Gottiさん 僕も数ある中で強いてあげるとすれば、アカペラはチームプレーであることと思います。日時を合わせて集まり、声色などを揃えていくなどかなり手間がかる、その手間を経て一人では出来ないものが出来るというところが魅力だと思います。メインのグループと並行して他のユニットの日程を合わせていく、そこに練習までの準備、ライブまでの準備もついてきます。あとはメンバーも人間同士、気持ちの読み合いや気の使い合い―僕ができているかどうかは別の話ですが―も大事で、それらの面倒くささを乗り越えてこそ、聞く人にも伝わるものがあるのだと思います。

MAHさん 私もアカペラは人の声だけで音楽を成立させるという、すごくシンプルなところが魅力だと思います。8692にはアレンジを出来る人が三人いるのですが、編曲する人によっても個性が出ます。キューティーハニーでは主にHARUちゃんがアレンジをしていますが、楽譜を見た時にこういう風に歌って欲しいのかなということを、練習で具体的に詰めていき、練習や本番で上手くできた時はすごく気持ち良いです。あと、家での練習は一人ですけど、みんな揃って歌うとグッと入るものがあり、そこで掴んでいくところもいいなって思いますね。私たちが気持ちよく歌えているのがお客さんに伝わっていたら嬉しいです。

HARUさん キューティーハニーで普段やっている私のアレンジのやり方は、メンバーそれぞれのものまねをしながら各パートの楽譜を書いていくというものですが、8692では男性パート、特にベースのレン君の音などは絶対出ないので、8692ではそれぞれがこういう風に歌うだろうなと想像しながら楽譜を書いています。楽譜もすでにあるものをするのもいいのですが、新たに作っていく作業も大事にしています。それぞれの特徴を活かしながら違う声同士がまとまって曲になる、メンバー一人ひとりが活きるように楽譜を書けると大成功!。その辺りも今回は聞いてほしいです。

―最後に三木労音例会への抱負をお願いします。

MAHさん 三木労音では年に6回コンサートを開催されておられ、いろんな音楽を聞かれているお客様が多いと思いますが、8692の混声グループだからこその重厚なハーモニーを表現できたらいいなと思っています。精一杯頑張りますのでよろしくお願いします。

Rennさん 楽器には出せないアカペラの魅力を、三木市の皆さんに楽しんでいただきたいです。個人的にも三木に歌いに行くのはかなり久しぶりなので、三木の皆さんに会えるのも楽しみにしております。全力で頑張りたいと思いますのでよろしくお願いします。

Gottiさん ザビエルズでもこれまで三木市には定期的にライブを行っていた時期もあり、またFMみっきぃでは番組をやらせていただいていたこともありますので、三木には非常に親近感を感じています。久しぶりに三木の皆さんと会えるというのを楽しみにしていますし、黒船でも出演させていただいた素敵なホールで歌えるというのも非常に楽しみにしていますので、頑張りたいと思います。

HARUさん 三木市文化会館は私が小学校の時に初めて立ったステージです。そうした経験があったから歌の世界に入れたし、すごく思い出のある場所です。8692はレパートリーが幅広く、年齢層が限定されていないので、いろんな方にお越しいただき楽しんでもらえたらなと思います。クイーンズ・ティアーズ・ハニーとはまた違った魅力がある8692で、皆さんとまた楽しいひとときを過ごせたらなと思っています。私も楽しみにしております。

IWAjIさん 8692として初参加、個人的にも三木労音例会に出演するのが初めてで、いろんな初めてを楽しく味わいに参りたいなと思っていますし、会員の皆さんにとっても初めての8692ないし初めてのイワジを楽しんでいただけるように頑張りたいと思っています。この8692の公演が小ホールでは収まりきらないよとなって大ホールに行けるのを目指して頑張っていきたいと思います。

このインタビューは4月12日にZoomで実施いたしました。
8692の皆さん、ご協力ありがとうございました!





アカペラユニット8692
神戸のアカペラ事務所Nestに所属している3つのグループQueen's Tears Honey、the XAVYELLS、シュガーズ から集まった混声アカペラユニット。
洋楽・邦楽問わず親しみやすいナンバーをお贈りいたします。
アカペラスペシャリスト5人による最高のステージをお楽しみください。


三木労音 第202回振替例会
アカペラユニット 8692  LIVE in MIKI
2025年5月24日(土)14:00開演
三木市文化会館小ホール
三木労音会員へ入会希望の方は、チラシ裏の入会申込書に会費2か月分と入会金(1,000円)を添えて、三木労音会員か事務局までお申し込み下さい。
ホームページからの入会申込みはこちら→http://www.mikiroon.com/info.html
詳細は三木労音事務局 TEL 0794-82-9775、またはメールinfo@mikiroon.comまでお問い合わせください。
体験入会も受付中!くわしくは三木労音事務局まで。

2025年4月7日月曜日

柴田さんはじめ皆さんのお人柄、そして素敵な演奏に、春風のような気持ちの良い例会となりました!

4月に入り、事務所前の桜も今まさに満開を迎えています。
花見をするなら今ですよ!

さて、例会から早2週間が経ちましたが、先月3月23日(日)に三木労音2・3月例会「柴田晶子 口笛コンサート」を開催しました。
柴田晶子さんは2018年以来、7年ぶりに三木へお越しいただいての2度目のコンサート。
今回も開場前にスタッフで柴田さんはじめ、ピアノの飯田俊明さん、チェロの三木千晴さん、ゲスト口笛の中田成実さんの歓迎会を行いました。
柴田さんにプレゼントを渡した女の子は、以前に柴田さんの口笛を聞いてすっかりファンになったそうで、この時は柴田さんとお話もできて、すごく嬉しそうな姿にほっこりした気持ちになりました。

そしてコンサートは軽やかな音とともにスタート♪
まずは柴田さんの口笛、飯田さんのピアノ、三木さんのチェロ、3人の素敵なアンサンブルから。
お三方それぞれのお人柄も表れる音色がとても心地良かったですね。
7年ぶりの柴田さんの口笛は、本当に変わらない素敵な美しい音色で、聴く人の気持ちを和らげてくれました。
どうしたら口笛であんなに幅広い多彩な音色が出るのでしょう。皆さん驚きとともに聴き入っておられました。
今回2度目の出演に向けて、色々と工夫をしてくださった柴田さん。メンバーもピアノの飯田さんは東京からですが、チェロの三木さんと口笛の中田さんはともに姫路市在住と、お近くにおられる素敵なミュージシャンをご紹介してくださりました。

演奏とともに、いろいろと小道具も登場。
プログラムの随所に工夫が凝らされていて、飽きずに楽しめました。


そしてもうお一人の出演者、ゲスト口笛奏者の中田成実さん。
柴田さんとの口笛二重奏、そして柴田さん指導での客席の皆さんとの口笛のミニワークショップでも活躍していただきました。
滅多に聴けない口笛世界チャンピオン二人による二重奏。

途中、サポート演奏陣による演奏も。三木さんの「リベルタンゴ」はとても迫力ありました。
また少し前でしたが、飯田さんは客席から指名された4つの音を用いての即興演奏も素晴らしかったですね!

7年前にも登場した、マリオネットのジロー君もふたたび。
柴田さんのトレードマークとも言えるジロー君のパフォーマンスで、今回も客席を回ってくださり、皆さん大喜びでした。

「ニューシネマパラダイス」では、柴田さんがイタリア演奏旅行でご自身が撮影された写真をバックに演奏され、静かな感動を呼びました。

最後にもう一度中田さんも登場いただき、全員で賑やかにフィナーレ。
客席からの大きな拍手に包まれ、終演しました。

柴田さんには7年前のステージでアンコールの声も多く、今回実現するにあたって、実は一昨年にお声がけさせていただいていました。
その時は出産後のまだ不安定な時ということもあって(インタビュー記事参照)、1年先延ばしにして、今回ようやくお越しいただくことができ、元気なお姿でお会いすることができました。
今回柴田さんご自身からも、戻ってくることが出来て本当に嬉しいとの言葉が。ステージからもその気持ちがあふれ、きっと皆さんに伝わったのではないでしょうか。
春風のような気持ちの良い例会となりました!
柴田さん、飯田さん、三木さん、中田さん、ありがとうございました!