2025年12月1日月曜日

三木市文化会館に響き渡った、ソロで弾く壮大な新世界全楽章演奏!

今日から師走となり、今年もいよいよ残すところひと月となりました。
街はもうクリスマス一色に染まっているのではないでしょうか。
(三木はそこまでもなく落ち着いています)

さて、もう先月となってしまいましたが、11月16日(日)に開催しました三木労音例会「神田将(ゆき)エレクトーンリサイタル」のご報告です。
三木労音例会へは今回で4度目のご出演となったエレクトーン奏者の神田将さん。
前回2021年以来、4年ぶりの三木市文化会館への来訪を、当日スタッフ一同で歓迎しました。

会長からのあいさつ

会から記念品を進呈

スタッフ一同で記念撮影をさせていただきました。

前回は元劇団四季の松本昌子さん、畠山典之さんと共演の、ミュージカルナンバーを中心としたプログラムをお届けいただきましたが、今回は神田さんの真骨頂であるエレクトーン1台によるソロ演奏をお願いしました。

第一部はドラマティックな映画音楽から開始。
「1音目からスゴイ!心を掴まれた」との声を多く聞くほど、皆さんを神田将ワールドへ一気に引き込みました。

間のトークも聴く人を飽きさせません。
お話で次に聴く楽曲へのイメージ作りもしっかり整えてくださいます。

箱根観光のテーマ曲「HAKONECTION」(現地のプレス発表ではオーケストラ曲を神田さんの演奏で発表されたそうです)をはじめ、クラシックの名曲の数々、そして静から動の情熱を込めたリヴァーダンスと、一部だけでも十分聞き応えのあるステージに、客席からも大喝采が沸き起こりました。

そして第二部。
今回のステージのメインプログラムであり、神田将さんが今最も力を入れて挑戦されている演目でもある、ドヴォルザーク作曲交響曲第9番「新世界より」の全楽章演奏。
しっかり正装でご登場の神田将さん。気合の入り方が伝わってきます。
演奏前に、作品についてのレクチャーをお話と演奏も交えてしてくださり、準備も万端。
そして演奏が始まります。
「新世界より」は4楽章で約50分という、三木労音でこれまで聴いてきた中でも一番の大曲が、ここ三木市文化会館小ホールに響き渡りました。
しかし、各所に有名なフレーズがあり(一番有名なものには「遠き山に日は落ちて」で知られるメロディーがあります)、また親しみやすいメロディーがモチーフとして散りばめられおり、何より神田さんの信じられないほどの素晴らしい演奏(複雑に構成された交響曲を、まるで各楽器の演奏者がいるかのように巧みに弾き分けながらひとつの大きなうねりに仕上げていかれ、本当に目をつぶって聴くとオーケストラが演奏しているよう)で、初めてちゃんと4楽章を通して聴かれた方からも「長いと感じなかった」との声が多く寄せられたほど、聴衆を強く引き込み虜にした演奏でした。

(上記のみ上田海斗様からのご提供)
演奏後、大喝采を浴びる神田さん

このたびの三木労音例会のステージが、神田さんにとって新世界全楽章演奏の3回目、また東京以外では初めての場所だったそうです。
三木労音ではこれまで2回のソロステージ、1回のゲストを交えてのステージを聴いてきて、神田ファンも多く存在する当会にとって、このたび4度目となるステージでこのような素晴らしい演奏を聴かせていただいたのは、何よりの贈りものでしたね。
皆さん大変興奮して客席を後にされていましたし、終演後に代わりで参加された数名の方から入会申込をいただけたことなどからも、みなさんの大満足の評価が伺えます。

神田さんには、これからもエレクトーンによる交響曲の全楽章演奏というジャンルにますます磨きをかけていただきたいですね!
またあまり間をおかずに、再び三木へお越しいただけることを願いつつ、私達もがんばって活動を継続していきたいと、あらためて心に誓った例会となりました。

2025年10月20日月曜日

【次回例会紹介】エレクトーン独奏による新たなステージ “交響曲全楽章演奏”への挑戦 ― 神田 将(かんだ ゆき/エレクトーン奏者)

次回例会は、4度目のご出演(過去最多タイ)となるエレクトーン奏者の神田将(ゆき)さんにご登場いただきます。
今回のブログでは、神田将さんへのインタビューをご紹介します。
聞き手 小巻健(三木労音事務局長)

神田将さん



―神田さんにはこれまで2014年、2017年、そして2021年と三度ご出演いただき、その都度素晴らしい舞台に我々感動してきました。
今回、4年ぶりのご出演となりますが、前回のご出演から今日までで、神田さんの演奏活動で変化があったことなどを教えてください。

神田将さん(以下、神田さん) 前回は2021年、まだコロナ禍の真っ只中の厳しい状況の中で、例会を成功させていただいて本当にありがとうございました。
この間はコロナ禍によって音楽を取り巻く環境が本当に大きく変わってしまい、公演を作るという意味でも、お客様に何をお届けするかという意味でも、それまでの常識が大きく変わってしまいました。これからの時代にどういうステージをお届けするのか、お客様が求めているものも変化してきていると思うので、それにどう対応していくか、さらに我々もどうやって生き残っていくか。これまで希望を持ってやってきたものが、単純に希望だけでは立ち行かず、かといって演奏家があまり世知辛いような顔をして人前に立つというのもいかがなものか、そういう狭間で多くのアーティストが苦労してきたと思います。私は原点に戻って、何で自分が音楽を始めたのか、お客様に何をお届けしたいのか、実際には何を求められているのかというのをもう一度考えて、再スタートの気持ちでここ2、3年は活動させてもらっています。
コロナ以降、外出しにくくなってしまった方も増えてきた中、そういう方にも思い切ってコンサート会場へ出かけていただくために、どんな魅力をこちらが提案できるか、その点は本当に深く考え直しました。これまで「楽しいから弾いていた」「皆さんがこの曲が好きだから弾いていた」だったものが、この曲を演奏する意味は何なのか、楽しい演奏会でありながらも、何か参加することの意味を感じてもらえるような、そういうステージをやりたいと強く思うようになりました。それが実現できているかどうかまだわかりませんが、改めて考えることで自分の在り方というのがまた見えてきた気がします。
だからといって、小難しく屁理屈つけてやっているというわけではなく、一つ一つの演奏会に向けての覚悟を持ってやってこうという思いが非常に強くなりました。そこが一番大きな変化だと思います。

―このたびの11/16のプログラムにはドヴォルザークの交響曲『新世界より』の全曲演奏を入れていただいています。神田さんにとって交響曲、それも全楽章を通しての演奏というのはどのような挑戦なのでしょうか。

神田さん これまでも長い曲ということだけで言えば、ワーグナーのオペラが全幕で4時間ぐらいということはありましたが、オペラの場合、ステージには私以外に歌手もいますし、起承転結の物語があるので、確かに大変ですけれどもそれなりにいけていたのです。他にもカルメンにしろプッチーニの作品にしろ、大体平均2時間半から3時間を演奏し続ける、それ自体には慣れているのですが、その中でもシンフォニー(交響曲)というのはやっぱりとても特別なのです。それは作曲家にとっての名刺代わりとも言える、作曲家が命をかけて書いていく音楽なのです。作品の種類によって甲乙つけるのはいかがなものかとも思いますが、やはりシンフォニーを書く、そしてそれを演奏するというのは特別な意味があると思っています。私もエレクトーンでクラシックを志した瞬間から、いつかはシンフォニーを弾きたいとの思いはあったのですが、これまで自分には力が足りないと敬遠をしてきました。ただこれまで単楽章だとチャイコフスキーの6番、またいくつかのベートーヴェンやブラームスなど弾いてきましたが、全楽章というと、短いものでも30分、長ければ1時間を超えるものもあり、それを全部単身でコントロールをして音楽として聞かせるというのはすごく精神的に厳しい。単純に弾くだけであれば、若い時の方がむしろできたのかもしれないですが、ただ弾くだけではシンフォニーに当然なりません。音楽的解釈の深さ、隅々まで意識が行き届いているか、そういうところを問われ、なおかつ実現してこそのシンフォニーで、単にお客様に私一人で頑張っているサーカスを見るのにお付き合いいただくというのはちょっと違うだろう、と。それが30年間の敬遠の理由でした。
私がシンフォニーをある程度まとまって演奏したきっかけになったのは、第九だったのです。最初に第九の演奏を頼まれた時にも、まだ早いのでと断って、でも何度も誘われて何とかやりましたけれど、やはり一つの形になるにはスタート時点から10年はかかりました。同じようにシンフォニーの全楽章を一人で演奏するにあたっても、いつか始めなければいつまでも始まらない、そしてステージの上で何度も繰り返し経験して、うまくいったり挫折したり、そういうのを繰り返して、ようやく満を持してとなるには10年以上かかると思うのです。それでもまずはやらなければものが始まらない。一つの歴史を作っていく、そんな気持ちで今年5月の東京文化会館でのリサイタルで初めて演奏しました。
この挑戦は、実はここ3年ぐらいリサイタルごとに準備をしては取り下げるということを何度か繰り返し、今年の5月も直前まで演奏しようか随分悩みました。でも何とか頑張ってやりました。自分としては納得いくところまでは届きませんでしたが、悩みながらも体当たりで今出せるものを全て出し切った、お客様はそういうところに惜しみない拍手をくださったのだと思います。これがスタートで、10年後までに何とかこれを仕上げていきたいという大きな目標をもらいました。しかしなかなか演奏する機会がないわけです。これを我慢して聞いてくださるところが。先日9月の宍粟労音のステージでは4楽章のみ演奏しましたが、その時に舞台上でのトークも含めて三木労音事務局の小巻さんに聞いてもらい、公演後に「じゃあ三木で全楽章を」という話をいただきまして、私、本当にありがたいなと思いました。その後、東京の北千住でやらせてもらう機会がありました。その時が5月に次いで2回目の通しの演奏でしたが、やっぱり1回目に比べると全然手応えが大きく、三木に向けてこれはいける、会員さんにも満足していただけるのではないかなという景色が見えました。まだ余裕とまでいきませんけれども、大分洗練されてきたという手応えがありましたので、ご期待いただきたいと思います。
シンフォニーを演奏するにあたって何が大変かというと、まず標題音楽(注:タイトルや説明文などで表された内容を、音で表す音楽)ではないので、音楽そのもの、「音」で全てを伝えないといけない、聴き手が音のみで想像の中の世界を構築していくということが難しく、これがオーケストラの場合、名手が揃えば一定以上いいものができるのですが、一人で弾くとなると、楽器から楽器へのメロディーの受け渡しだったり、ハーモニーの構築の仕方だったりが非常に難しい。もちろん体力の配分という意味でも非常に頭脳も必要です。さらに、前もって体調などもコントロールしていかないと、途中で何かミスやトラブルが起きてももちろん止まれないわけですから、ノンストップで最後まで行くという精神力をどうキープするかにかかっています。非常にチャレンジではあるわけですが、これに挑戦させていただける三木労音の皆さんの懐の深さには、ただただ感謝です。

―その交響曲全楽章演奏に際して選ばれたドヴォルザークの『新世界より』について、この作品を選ばれた理由や作品の魅力を教えてください。

神田さん まず、シンフォニーというのは数々ありますが、『新世界より』は全楽章を通して馴染みやすいテーマ(主題=メロディー)がたくさん出てくるので、クラシックが得意な方もそうでない方も幅広く聴いていただく上で、この作品に勝るものはないと思っています。ベートーヴェンなどでも『運命』や『田園』など有名作品でも一部分しか馴染みがない。『運命』でもみんな一楽章しか知らないと思います。そうした時に、全楽章を通してもわかりやすく、重苦しくなく受け止めてもらえるということがまず一つ、また『新世界より』というサブタイトルがついていることで、標題音楽までいかずとも作品の世界をイメージしやすいと思います。どんなに素晴らしい作品であっても、一人の人間が45分背中を見せながら演奏しているのは、ビジュアル的には退屈なわけですよね。そこで聴いている方々がそれぞれ脳裏にいろんな風景を思い浮かべていただきたい。ひとつの映画を観ているように、ご自身がその風景の中に入り込んで、それぞれのストーリーを紡いでいただく、それにはこの曲は非常にぴったりだと思っています。それとシンフォニーでもう一つ大事なのは、1楽章で出てきたテーマ、2楽章で出てきたテーマが、4楽章でまた繰り返し出てくるなど、四つの楽章が非常に深く関わり合っていることで、「またこのテーマが出てきた」「ここでもこんなふうに使われている」と、宝探し気分のように楽しんでいただけることです。
クラシックに精通している方にも聞き応えがある作品ですし、入り口に立たれた方にもシンフォニーってこんなに楽しい、気持ちいい、ということを味わっていただきたいと思い、この曲を選びました。

―神田さんが様々なオーケストラ作品をエレクトーンで演奏する際には、ご自身で編曲をされているとのことですが、編曲にあたってはどのようなことを大切にしておられますか。

神田さん まずは作曲家の意図をきちんと汲み取ることが大事だと思っています。スコアという縦の糸を通す作業はそんなに大変なことじゃないのです。でもなぜその糸を使ってこういう布を編み出したのか、そこには何か意図があるわけで、そこを聴いている人に伝えられないのであれば、それは単なるコピーになってしまうわけです。これを音楽にして、なおかつ管弦楽団が演奏するのとは違って一人で弾くという無茶な状態を、お客様に安心して聞いていただき、かつ、今回のドヴォルザークであれば、ドヴォルザークとして聞いてもらえるかどうか、そのゴールをまず定めます。その上で、全ての音を十本の指で100%演奏することは不可能なので、どこが主軸で欠かすことができないか、どこが削っても音楽全体への影響が少ないか、という取捨選択をきちんとすること、そして音楽の横のつながりがきちんと演奏として処理できるように線を描いていくことが大事で、そういったことを考えながらですので、編曲そのものが最も時間かかります。全工程のうちの80%が編曲で、残り15%でエレクトーンの音色の組み合わせデータを作り、残りの5%で練習をするというぐらいの時間配分なので、ほぼ編曲がすべてと言ってもいいかもしれません。ヴァイオリンやピアノなど他の楽器であれば、私が今申し上げた95%の段階はスルーできて、残り5%のところから始められるわけですが、それをゼロからやっているというところに大変だという苦労はありながらも、そこから手をつけられるという幸せを最近は非常に実感しています。服飾に例えると、すべてがオートクチュールです。また演奏会一つ一つにもデザインを決めて仕込んでいく。例えば第一部にもいろんな曲を弾かせてもらいますが、ただレパートリーを並べたわけではなく、色彩の変化であったり、聴き応え、お客さんの心情の変化をうまく合わせて、こういう組み合わせになればこういう音色にした方がいいだろうと微調整を加えていきます。5曲弾くのであれば5曲のアルバムを新たに録音するような気持ちで、しっかり整えて伺うようにしています。

―最後に11/16の例会に向けての抱負をお願いします。

神田さん まずは4回も呼んでいただいて、飽きもせず懲りもせず私の演奏を聴いていただけるということに心から感謝します。やはり繰り返しお邪魔するから、変化したな、進化したな、というところを実感していただきたいと思います。私も最初にお邪魔したころから比べれば随分と年も取って貫禄もつきましたけれども、貫禄だけついて中身変わらないねでは具合が悪いわけですから、親しみは昔と変わらず、でも音楽的にはだいぶいい感じになってきたな、そう思っていただけるように精一杯尽くしたいと思っています。
とにかく 音楽というのは好みの世界ですから、合う合わないの個人差はあると思いますが、コンサートの中で一つでも「すごい、これは良かったな」と思っていただけるような、お一人お一人に一瞬一瞬でも心に刺さるものを残したいなと思っていますので、ぜひ楽しみにしてください。

このインタビューは、神田さんのご協力のもと、10月7日にZoomにて実施しました。



神田 将 プロフィール
たった1台のエレクトーンでフルオーケストラに迫るサウンドを奏で、電子楽器の常識を覆したエレクトーン奏者。
特にクラシック作品の演奏を得意とし、カザルスホールなどのクラシック音楽専用ホールでのリサイタルを2006年以来続ける。
毎年、100回を超えるコンサートに出演しており、一音ごとに魂のこもった演奏と心に染み込むトークを織り交ぜたコンサートスタイルで、クラシックファンのみならず、幅広い層から好評を博している。
2001年10月には、IMC(国際音楽評議会)総会の初の日本開催にあたり東京芸術劇場で催された記念演奏会に出演し、世界各国の音楽関係者から高い評価を受けた。2009年、2010年には中国上海国際芸術祭に出演、2009年から仙台クラシックフェスティバルに連続出演、2013年と2014年には霧島国際音楽祭に出演。これらはエレクトーン演奏家として史上初の快挙となった。
また、ソロの演奏活動にとどまらず、ソプラノのサイ・イエングアンや二胡の姜建華をはじめとしたクラシック界のトップ・アーティストとも数多く共演し、その卓越した音楽性は世界的オペラ演出家ミヒャエル・ハンペにも絶賛された。公演の音楽監督、作編曲、演出の手腕にも定評があり、一流演奏家たちからの信頼も厚い。
そのほか、全国の小中学校への訪問コンサートを通じ、子供たちに音楽の真価を伝えるための活動も積極的に行っている。
オフィシャルウェブサイト https://www.yksonic.com/index.html

三木労音10・11月例会(第209回)
神田 将  Kanda Yuki エレクトーンリサイタル
2025年11月16日(日)14:00開演
三木市文化会館小ホール
三木労音会員へ入会希望の方は、チラシ裏の入会申込書に会費2か月分(神田将エレクトーン例会から参加希望の方は10・11月分)と入会金(1,000円)を添えて、三木労音会員か事務局までお申し込み下さい。
ホームページからの入会申込みはこちら→http://www.mikiroon.com/info.html
詳細は三木労音事務局 TEL 0794-82-9775、またはメールinfo@mikiroon.comまでお問い合わせください。

2025年10月15日水曜日

コアな邦楽曲から異色のPOPS・洋楽まで。和楽器の魅力を存分に味わったコンサートでした!

10月も半ばになりました。
しかし今年は暑さが続きますねー。秋風の中にまだ蒸し暑さが残っています。
来週ぐらいには寒くなってくるのでしょうかね?

さて、先月9月28日(日)に三木労音8・9月例会「和楽器アンサンブル真秀(まほら)コンサート」を開催、三木市文化会館小ホールに箏、尺八、三弦、太鼓の艶やかかつ引き締まった音色が会場いっぱい響きました。

このグループは、一昨年の三木労音企画会議の際に会長がYouTubeを見て面白そうということで例会候補に挙がり、昨年に岐阜市まで演奏を聴きに行き、そして今年度の例会として実現。
その後も今年7月に東京へご挨拶&YouTube動画撮影見学、またZoomインタビュー、そして前日の尼崎でのライブ参加を経て、いよいよ当日を迎えることができました。


ステージ前半は古典曲から邦楽現代曲をマイクを通さない生音で。
筝曲独奏による宮城道雄作曲「ロンドンの夜の雨」で、しっとりと艶やかにスタート。

次の尺八と筝による沢井比河流作曲「真美夜」は、まるで現代音楽かプログレかのようでした。

そして江戸時代から伝わる古典曲「八重衣」。
本当はもっと長い曲だそうですが、一部抜粋でお届けいただきました。

前半最後は江戸信吾作曲「ソーランスケルツォ」。
お馴染み"ソーラン節”のメロディーがいろんな形で展開していく華やかなアンサンブルでした。
普段馴染みのない本格的な邦楽曲を中心としたプログラムの第1部でしたが、筝合奏の重厚さ、情感豊かな尺八の音色などに魅了され、「一部が良かった」「もっと古典を聴きたい」との声も多く上がるほど評判の演奏でした。

そして後半は真秀らしさが全開のオリジナル&POPS洋楽の邦楽器カヴァープログラム。
ここからはマイクも通して、冨田さんの太鼓がドラムセットのようになり、ユーミンや久石譲や葉加瀬太郎、はたまたムーディなジャズからイーグルス、マイケル・ジャクソンまで、最後はルパン三世と、和楽器のイメージを覆す選曲ながら和楽器らしさを活かしたアレンジで、会場を沸かせました。

POPS、洋楽を演奏する際も、邦楽器のエッセンスが感じられるアレンジのセンスがキラリと光り、ただ聴き手に媚びて演奏するのではない、今の時代に生きる彼女達の本気度が伝わってくる演奏なので、聴いていて爽快さを感じます。


終演後、初めて真秀を聴かれた会員の良かったという声、いつもいろんな音楽との出会いをありがとうとの声、また真秀を知った方からはこんなすごい人達を三木に呼んでくれてありがとうとの声と、感動の声を様々聞きました。また真秀の皆さんからも温かい観客だったとお礼と感謝を言っていただき、今回真秀の皆様にお越しいただくことができて良かったなとあらためて思いました。

また真秀の皆さんにはぜひこちらのほうへお越しいただきたいです。関西圏でのライブは希少なので今回聴けた人はラッキーでしたね!
今後の真秀のご活躍に期待しています!!

2025年9月1日月曜日

【次回例会紹介】新しい感覚で和楽器の魅力を掘り起こす、才能あふれる次世代邦楽の旗手たち ― 和楽器アンサンブル真秀 (まほら)

次回例会は、日本の伝統楽器の魅力を現代に発信すべく演奏活動をされているグループ「和楽器アンサンブル真秀(まほら)」にご登場いただきます。
今回のブログでは、真秀メンバーへのインタビューをご紹介します。
聞き手 小巻健(三木労音事務局長)

和楽器アンサンブル真秀(まほら)
写真左から、青木滉一郎さん、山形光さん、鳥越菜々子さん、青木礼子さん



―グループ結成のきっかけは?

青木礼子さん(以下、礼子さん) 私は東京藝大卒業後、そのまま大学で働いていたのですが、いざ演奏の場となると何もありませんでした。他の卒業生が学外で活躍するのを見て、私も演奏する場を作っていきたい、でもこれまでアンサンブル中心の勉強しかしてこなかったので、一人ではどうしようもない。そこで仲間を集めて何か一つ旗を上げたいということでこのグループを結成しました。

山形光さん(以下、山形さん) 私は礼子さんと大学の同期生で、鳥越さんは後輩。この三人は結成からのメンバーです。そこに尺八の青木君が7年前から合流して、現在はこの四人がメンバーです。

礼子さん さらに3年ぐらい前から邦楽打楽器奏者の冨田慎平さんにサポートをしていただいています。古典曲から民謡、アレンジものまで、私がこれまで出会ってきた中で彼ほど多様なリズムを叩ける人はいないと思います。年齢も私より上で、ハチャメチャな私たちをまとめてくれる、頼れるお兄さんのような存在の方です。

―“まほら”は「まことにすぐれた場所」という意味だそうですが、命名に何か意気込みはありましたか?

礼子さん 実はそんなに深く考えずにつけてしまったのが正直なところです。この「真秀」という命名は、現在のチームになるもっと前、大学在学中に同期生でその時だけに作ったチームの名前でした。それも「“まほら”って語感が可愛いね」というだけで付けた名前です。そこから当て字で「真秀」と。こんな漢字当てちゃって大丈夫かなという不安はありました。

山形さん 活動を始めた最初は、J-POPの邦楽器カバーでたくさんの人に知ってもらえましたが、実はメンバー全員が和楽器の古典をきちんとやっていて、その上で若い人たちにも馴染んでもらえるようなちょっと楽しいこともやっている、そんな意味付けでグループ名の説明をしています。

―メンバーお一人ずつ、演奏家を目指されたきっかけと影響を受けたアーティストを教えてください。

礼子さん 私は祖母、母とお箏をやっている家で、私も手習いを始めました。最初は続けていくつもりはなかったのですが、祖母が喜んでくれるのと、他にこれということもなかったのと、両親や家族に大学まで行かせてもらってしてきたものを、ここでやめてしまうことはもったいない、というのが動機です(笑)。
影響を受けたアーティストはたくさんあるのですが。普段聴く音楽はアイドルの音楽で、お箏は聞かないですね(笑)

山形さん 私は母が趣味でお箏をやっていて、私も小さい頃から一緒に習っていました。高校生の時に舞台、それも裏方のお仕事に興味があって、そういうことも勉強できるかなと思い藝大に関心を持ち、自分が出来ることはお箏なので、お箏で入学しました。そこで学科の同級生と4年間勉強してきたことを、卒業と同時に終わらせてしまうのはもったいないなという気持ちに私もなり、また若い人たちに何かを伝えていきたいって思いも芽生えてきていた時に、礼子さんからお誘いを受けて、楽しそう!と参加して、今に至っています。
私も礼子さんと同じで、普段から邦楽ではなく、ジャニーズとかアイドルの音楽ばかり聴いています(笑)。でもJ-POPの曲の中でも和楽器が入っている曲も結構ありますね。それと知らないと和楽器が入っていると気付かない方も多いと思うので、音を知ってもらう、楽器を知ってもらうところに自分たちのやっていることが繋がればいいなと思っています。

鳥越菜々子さん(以下、鳥越さん) 私は4歳ぐらいの時に、お箏の先生をしている叔母に習い始めました。地元がお箏が盛んな福山市で、全国コンクールも開催されていて、私も小学1年生から出場していました。すごく上手な方を見ていて私も賞が取れるようになりたいと思い、続けるきっかけになりました。最初は予選落ちが続いていましたが、ある先生に習うようになってから賞をもらえるようになり、藝大を目指すようになりました。
真秀には大学院の時に声をかけていただいて参加しました。私は古典曲はあまり得意ではなかったので、それでやっていきたいという気持ちはあまりなかったところ、礼子さんから自分たちで曲を作ったりということもやろうよ、と声をかけていただき、私もそれが一番やってみたいと思っていたことだったので、迷わず参加しました。
私が一番影響を受けた方は、今はもうお亡くなりになられた箏の演奏家の深海さとみ先生です。どうしてもその先生に習いたくて、頼み込んでお稽古をつけていただきました。先生のおかげで藝大に行けて今があるというくらい、私にとって大切な方です。

青木滉一郎さん(以下、滉一郎さん) 私も他の3人と同じで、子どもの頃に家に楽器があって家の人がやっていたので、主体的に始めたわけではないです。中高は普通校でしたが、人と違うことをやるほうが面白そうと思い、藝大に入学しました。それまで私の周りには尺八をやっている同年代の人というのがほとんどいなかったのですが、大学では同年代のいろんな人達と交わる中で刺激を受け、尺八の面白さをより感じるようになりました。

山形さん 私たちも同じで、習っていた教室では自分が一番若くて上はみんなおばちゃんたち、間の世代がいない、みたいな中でずっとやってきたので、同世代の人と切磋琢磨していく楽しさは藝大に入ってからなのです。合奏でも色々意見を交わしながら一緒に作っていく楽しさを知ったことで、これからも続けていこうという気持ちになったのは大きかったですね。

滉一郎さん そして学生の時に7歳年上だった礼子さん達に誘われて、真秀に参加しました。
影響を受けたアーティストは・・・好きなミュージシャンはたくさんいますが、影響となると何でしょう?

山形さん 彼のおじいちゃんは人間国宝。

滉一郎さん ま、それを影響と言えば影響なんですけど。自分が演奏する時に思い浮かべるのは、例えばマイルス・デイビスとか。彼もちょっと人と違ったことやってやろうというような変な人だし(笑)、別に楽器が特別上手いわけでもなかったのに、ちょっと変わったことをやって目立つ、みたいな感じが結構好きで、高校生の頃からすごく聴いていて影響を受けていると思います。

礼子さん そういえば、私は宇多田ヒカルかもしれない(笑)。一番よく聴いていて、歌というより楽曲のサウンドやバックに入ってる音を、自分がアレンジする時に意識しています。

滉一郎さん 真秀の今までやってきた曲は、基本的には鳥越さんと礼子さんが編曲をしているのですが、2、3曲だけ僕がやったことがあり、毛色の違うレパートリーになっています。YMOの「東風」という曲とか。YMOも好きで高校生の頃に結構聴いていました。アイドルを聴いているという感じではなかったです(笑)。


―真秀といえばYouTube動画の他ジャンルの邦楽器アレンジの演奏が特徴ですが、これを始められたきっかけは?

礼子さん まだYouTubeが一般的でなかった頃、今では有名なヒカキンさんが動画を作り始めたあたりから、私はいろんな動画を見ていて、これで宣伝したらいいんじゃないと思ってみんなに相談すると、じゃあみんなが知ってるような曲で一回やってみようと。それが2016年でした。もちろん当時すでに邦楽演奏の動画をやっておられる方もありましたが、自分達ならもっと面白いものが出来るんじゃないかという、20代の謎の自信がありました(笑)。
最初の楽曲は「ルパン三世」でした。当時すでにお箏のアレンジの楽譜も出ていましたが、自分の頭の中でアレンジが浮かんだので、私にとって人生で初めてのアレンジに挑戦。既存のアレンジを、もっとかっこよく、原曲の良さを失わないようにと研究したことが始まりでした。
その後も様々なアレンジをYouTubeで公開してきましたが、すごいラップだったりとか、音圧が大きいものは、邦楽器だけだと勢いが出ないのでなるべく避けるようにしてます。あと、再生数を伸ばすことだけを考えたら違う選曲も考えられるのですが、どうしても「このメロディーをお箏で弾きたい」が優先してしまい、力をいれて作った割に再生数が全然伸びないという曲も(笑)
最近、鳥越さんが編曲した「戦場のメリークリスマス」の楽譜を出版しましたが、今後こうしたアレンジ作品の出版も考えています。


―YouTube動画では狐のお面をつけて演奏しておられますが、あれはどういった意図からですか?

礼子さん 当初は師匠にバレるといけないからお面を被っているのかとよく言われましたが(笑)、これはただ撮影の際の手間を考えたものです。私達、お金もなかったので、野外で撮影する際にお化粧もしっかりしてとかできなかったので(笑)。
あと、たまにテレビ撮影があった時にも自分の顔が映るのがストレスで(笑)。それに箏はずっと下を向いているから暗さが出てしまいますしね。そういったことを相殺するために被ぶったというわけです。インパクトもちょっとは考えましたけど、そちらよりも撮影を簡易に出来るようにというのが実際の理由です。でもデザインについては少し絵心もあるので、自分で全部描きました。

山形さん アマゾンで買った、ただの真っ白いお面に、礼子さんがデザインをした模様を塗装して、目のところはちょっと高級なストッキングを貼って目が見えないようにするなどして作った、完全手作りオリジナルお面です。

―真秀で今後目指されていることは?

礼子さん 来年で結成して10周年となり、これまでいろんな経験を積んでくることができましたので、これからは邦楽家の人たちにももっと認めていただけるような、もっとプロフェッショナルなチームになっていきたいと考えています。またもっといろんな場所で活躍できるようにもなっていきたいです。
活動を始めたての頃、それこそYouTube動画がバズって、お客さんはそれを聴きにきてくださったのに古典ばかりを演奏してお客さんがすっといなくなったという時期もあって(笑)。だけど、続けている中で古典の経験も積み、技術も上がってきていますので、ライブであろうが何であろうが、そこへ来てくださったお客さんにしっかり古典も聴いていただく、そういうことはやっていこうと思います。

―最後に9/28のコンサートの聴きどころや、抱負をお願いします。

礼子さん 結成から今までの間でメンバーも入れ替わるなど、紆余曲折もありましたが、今ようやく演奏面でも精神面でも安定してきました。私達の演奏からこの間の歴史を感じ取っていただけたら嬉しいなと思います。これまでの「お面を被ってちょっと不思議な楽しいことをやってるグループ」から、一人一人がしっかり積み上げてきた経験を持ち寄ってアンサンブルをしているという面白さも感じ取っていただけたら嬉しいです。

鳥越さん アレンジにも力を入れています。お箏では曲ごとに琴柱(ことじ)を動かして調子を変えていまして、その間の時間をトークで繋いだりしていたのですが、今回はいくつかの曲をメドレーにしていまして、曲調が変わるごとに弾きながら調子を変えるというテクニックを盛り込んでいます。私達がこれまでやってきた中で編み出した技で、これもぜひご覧ください。

滉一郎さん 今回のステージでは箏、尺八以外にもいろんな和楽器が登場しますので、それも楽しんでいただければ嬉しいです。

山形さん 尺八も曲によって、また一曲の中でも途中で持ち替えたりされることもありますね。

礼子さん その辺りの面白さを曲間のMCでもお伝えできるよう、がんばります!

※このインタビューは真秀の皆様のご協力のもと、7/29にZoomにて実施しました。



和楽器アンサンブル真秀 プロフィール
“まほら” 「まことにすぐれた場所」意味をし、古事記や万葉集に用例のある和詞。まほろば。
「和楽器アンサンブル 真秀」は、日本の伝統楽器である箏・三絃・胡弓・尺八・邦楽打楽器の魅力を現代に発信するべく、東京藝術大学音楽学部邦楽科を卒業したメンバーによって2016年から活動開始。
古典音楽の「まほらな音世界」を伝承する一方で、伝統楽器を深く理解したメンバー自身が作・編曲を手がけ、楽器の可能性を拡げている。
全国各地はもちろん海外でも、数十人~数千人規模の会場まで、多様な演奏活動を展開。
また、自身による作・編曲作品の演奏動画をYouTubeに公開中。動画の総再生回数は1800万回以上。
2020年~2025年までに発表したアルバム・EP全作品がTunes Core 音楽配信インストロメンタル部門にて世界ランキングトップ10入り,2024年7月-Primavera-がTunes Core ウクライナ総合トップアルバム部門にて1位獲得。

ーやまとは國のまほろばたたなづく 青垣山隠れる山としうるわしー
「まほら」とは万葉集にも見られる言葉で「真秀」と書き、真に秀でたという意味になる。
ホームページ https://www.mahora-knkn.com/

青木礼子(代表) 

幼少より箏・三絃を祖母である宮城道雄直門 佐藤芙美子、藤木豊乃に師事。東京藝術大学邦楽科生田流箏曲専攻卒業。在学中に常英賞、卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞受賞。同大学大学院音楽研究科修士課程修了。大学院アカンサス音楽賞受賞。同大学にて非常勤講師を務める。全国高校生邦楽コンクールにて優秀賞、リスナー賞受賞、2016年自身初の作曲作品が和楽器作曲コンテストにて入賞。アメリカ、ロシア、中国などで海外公演を行い岐阜県交響楽団と共演、ソリストを務める。NHK大河ドラマ等多数の番組にて出演・音楽提供。現在、宮城社師範、ドルトン東京学園和楽器教育講師、森の会、日本三曲協会会員。主な真秀ver.編曲作品【ルパン三世のテーマ】【アイドル】【残響散歌】【群青】【ダンスホール】

山形 光
幼少期より宮城社大師範・田中佐久子氏、後に宮城社大師範・矢﨑明子氏に箏・三絃を師事。東京藝術大学音楽学部邦楽科生田流箏曲専攻卒業。現在は東京・大阪を中心に全国で演奏会・コンサート・学校公演・ワークショップなどにて活動、宮城社大師範、森の会・日本三曲協会・若水会、各会員、和楽器オーケストラあいおいメンバー、都立板橋有徳高校箏曲部講師。

鳥越菜々子
筑紫会師範。東京藝術大学音楽学部邦楽科生田流箏曲専攻卒業。同大学院修士課程修了。 第22回全国小中学生箏曲コンクール中学生の部 最優秀賞並びに牧本賞受賞。第6回岡山芸術文化賞準グランプリ受賞。第20回くまもと全国邦楽コンクール 優秀賞受賞など数々のコンクールで賞を受賞これまでに、村本歌弘、松下知代、杉本節子、深海さとみ、の各氏に師事。筑紫会箏曲師範及び準優秀賞受賞。筑紫会三絃師範及び最高位の優秀賞受賞(芸名:歌菜)。現在、筑紫ひなづる会、深海邦楽会、森の会、同声会に在籍。
​主な真秀ver.編曲作品【戦場のメリークリスマス】【春よ、来い】【炎】【名探偵コナンのテーマ】

青木滉一郎
人間国宝である二代青木鈴慕(鈴翁)を祖父に、三代青木鈴慕を父に持つ。東京藝術大学音楽学部卒業、同大学院音楽研究科修了。学部卒業時には皇居内の桃華楽堂にて御前演奏。ロシアや中国での文化交流演奏、NHK「古典芸能鑑賞会」等メディア出演多数。市川市文化振興財団第28回新人演奏家コンクールにて優秀賞受賞。令和元年度文化庁新進演奏家研修生。青山財団育成支援事業奨学生。2023年第一回青木滉一郎尺八演奏会を開催。2024年第29回くまもと全国邦楽コンクール 優秀賞受賞。よみうりカルチャー錦糸町にて尺八教室開講中。

冨田慎平(サポート)
洗足学園音楽大学音楽学部音楽科打楽器コース卒業。
在学中に現代音楽協会主催「現代の音楽展」、ドイツ「オストフリーストランド音楽祭」、サントリーホール主催「レインボー21デビューコンサート」などに出演。
またこれまでNHK-FM「日本の民謡」「民謡を訪ねて」、NHK「民謡魂」「うたコン」、NHK-world「Blends」、テレビ東京「年忘れにっぽんの歌」「おはスタ645」、BSテレビ東京「徳光和夫の名曲にっぽん」、日本テレビ「Dr.倫太郎」、フジテレビ「武器はテレビSMAP×FNS27時間テレビ」、読売テレビ「猿ロック」などに出演。オーケストラアジアメンバー、特定非営利活動法人 日本音楽集団 2022年より正会員



三木労音8・9月例会(第208回)
和楽器アンサンブル  真秀(まほら)コンサート
2025年9月28日(日)14:00開演
三木市文化会館小ホール
三木労音会員へ入会希望の方は、チラシ裏の入会申込書に会費2か月分(和楽器アンサンブル真秀例会から参加希望の方は8・9月分)と入会金(1,000円)を添えて、三木労音会員か事務局までお申し込み下さい。
ホームページからの入会申込みはこちら→http://www.mikiroon.com/info.html
詳細は三木労音事務局 TEL 0794-82-9775、またはメールinfo@mikiroon.comまでお問い合わせください。

2025年7月18日金曜日

大島花子さんの心に沁み入る歌声、笹子さんのギターと共にとっても贅沢な時間でした♪

昨日は関東や北陸、東北などが梅雨明けだったそうですね。
近畿地方の梅雨明けは6/27!今年はなんと3週間も早かった!スゴイ😲
そんな梅雨明けの暑い日差しも感じた7月6日(日)、三木労音例会「大島花子コンサート with 笹子重治」を開催しました。

開場前のロビーでは、大島花子さん、笹子重治さんをお迎えして例会スタッフの皆さんで歓迎会をしました。


その日は来場された皆さんも「暑い暑い」と言いながら来られました。
でもそんな中コンサートに来られた方は、とても良い時間を持たれましたね!
シンプルなステージは、歌やお話の世界がダイレクトに伝わってきます。
大島花子さんのとても素直な、まっすぐな歌声!
聴く人の心の垣根を取り払い、心に寄り添ってくれるような、本当に素敵な歌声でした。
そしてトークも飾らないお人柄がよく分かり、決して押し付けず、かといって思いは溢れるように伝わってきて、大島花子さんがこれまで生きてこられた等身大の人生が伝わってくるようでした。

笹子重治さんは二度目の三木労音ご登場。
前回は2005年2月の「かとうかなこクロマチックアコーディオンコンサート」のサポートでしたが、実に20年前ぶりのご出演でした。
自由自在に展開するギターサウンドに包まれて、とても心地よいひとときでした。

コンサートでは、大島さんが手話を交えての歌唱も披露。
手話による歌は、お父様の坂本九さんがコンサートでされていたそうで、今、大島花子さんはそれを継いで歌っておられます。

今年はあの事故から40年で、様々な取材を受けておられてるそうですが、今も心の傷みを抱えつつ様々なところで話し、歌い続けられている大島さん。
その存在、歌声に、私たちはそれぞれが抱えている心の重み、痛みを少しでも和らげることができ、また支えをもらっているような思いがしました。
大島さんがステージに立ち歌っておられること、本当に尊いことだと思います。

休憩をはさんでの2ndステージ。あれ、何かが変わっている・・・?
なんと笹子さんがメガネを忘れてステージへ出て来られていました。
それでも問題なく素晴らしいギタープレイを聴かせていただきました。さすが名手ですね!

終演後の大島花子さんのXの投稿より
客席を褒めていただけて感激です!
終演後、沢山の方から「心に沁みた」「癒された」「大切な人のことを思い出した」など感動の声が寄せられました。
大島さんと笹子さんのやわらかく素敵な音楽に、あったかい気持ちになり、命、人生について考えることができた、そんな良い時間となりました😊
またぜひ聴きたいですね!

2025年6月16日月曜日

第35回定期総会を開催!

 昨日6月15日(日)、三木労音で毎年1度開催する定期総会を行いました。
三木労音は今年35周年ということで、総会も今回で35回目となります。

和田会長あいさつ


2024年度の例会のふりかえりや2025年度の例会紹介を動画で鑑賞。

今年もこの役員メンバーを中心に、活動が盛り上がるようがんばっていきます!

三木労音では一人ひとりの会員が主体となって、様々な優れたアーティストのコンサート(=例会)を企画運営しています。
この活動が、日々の暮らしや自分の人生にとってかけがえのないものと思う仲間が、一人でも多く増えていくことを願って、私たちは日々活動しています。
さあ、あなたもご一緒に参加しませんか!

豪華なサウンド、華やかなステージ、アカペラの魅力をふんだんに盛り込んだ混声ユニット8692のステージでした。

まだ6月半ばというのに、梅雨が明けたような暑さですね。
今年の夏も酷暑になるのでしょうか・・・何とか乗り切りたいものです。

さて、報告が遅くなってしまいましたが、先月5月24日(土)に三木労音第202回振替例会「アカペラユニット8692 LIVE in MIKI」を開催しました。
昨年度9月に中止になった例会の振替ですが、年度が変わって今年度5月に決まりましたので、3月、4月、5月と毎月コンサートが聴けた春となりましたね。

当日は8692のファンの方からお花が届きました。

開演前、小ホールステージにて当日の運営スタッフで出演者の歓迎会を開催。 

アカペラユニット8692は、2年前の2023年5月にご出演いただいた女声アカペラグループQueen's Tears HoneyのHARUさん、MAHさん、さらに4年前2021年1月にご出演いただいたアカペラユニット黒船に参加されていたthe XAVYELLSのGottiさん、Rennさん、そしてはじめましてのアカペラグループシュガーズよりIWAjIさんの5人による混声ハーモニーです。

Rennさん(from the XAVYELLS)

HARUさん(from Queen's Tears Honey)

IWAjIさん(from シュガーズ)

MAHさん(from Queen's Tears Honey)

Gottiさん(from the XAVYELLS)

今回の8692のステージでは、洋楽オールディーズや、サーカスからあいみょんまで比較的新しいJ-POPと、これまで三木労音の例会では案外聴くことの少なかったジャンルが聴けました。
ジャズコーラスの醍醐味的なゴージャスなサウンドのアレンジが印象的で、さすが各グループからリーダー級のメンバーが集ったという、華のある素晴らしいステージでしたね。
曲間のトークもそれぞれの個性が表れていて、とても自然に、かつ面白く、コンサートの進行を助けていました。
演奏もトークも共にですが、普段は別々のグループで活動しておられ、集まって練習されることもほとんど無いそうなのに、そうとは思えないくらいの安定感!
それぞれの技術の高さはもちろん、同じプロダクションに所属する仲間の絆も、このユニットの持ち味なのかなと思いました。

2部は衣装も替えられて。
最後には客席の皆さんも一緒に記念撮影!

終演後に8692メンバーそれぞれも、三木労音のコンサートのことをXに投稿してくださりました。

例会終演後にHARUさんが神戸新聞の取材を受けられた内容が、後日記事になりました。

これからも魅力あふれる素晴らしいアカペラの世界を、8692で、またそれぞれのグループで、ぜひ広げていっていただきたいです!