カフェのジャバラカーテンを閉めると、いつものジャズとは違ってそこは一気にクラシックのピアノの世界。満員御礼の会場で皆さんと一緒にイトウユミさんの迫力ある演奏を楽しみました。
一曲目はベートーヴェンの有名な「悲愴」ソナタ。2楽章のアダージョの美しいメロディを情感たっぷりに演奏されたのが印象的でした。次はリストの作品から2曲。「ペトラルカのソネット」は、「愛の夢」のような甘美なメロディと宝石のような高音が非常に美しく、「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」は怒涛の低音と決然としたメロディで大迫力でした。
そして二部はオリジナルの世界。彼女の新作「もつれた時をほどいて」は、コラージュ的な作風で、ハッとする美しいメロディと、鋭角的なリフなどが交差しながらひとつの世界をつくっていくような感じ。難解な現代音楽のようでいながら、どこかしらポップな要素があるのは、彼女らしさなのかもしれません。
最後は昨年も客席から感嘆の声が聞こえた即興演奏。その日はしし座流星群が見えるからということで「星の世界」をテーマにひとつの空間を作り、もう一曲おまけに「紅葉」で色鮮やかな世界を見せてくれました。
大きな拍手で、アンコールは昨年も聞かせてもらった十八番のシューベルトの即興曲でしめ。一段と個性の輝くアーティストとなってきたイトウユミさん。ぜひこのまま続けて来年もと思っています。今回聴けなかった人はお早めにご一聴を!
<アンケートより>
・「悲愴」よかった。テンポ感が自分にピタッときました。アンコールのシューベルトもとてもよかった。あの曲あんないい曲だとは今まで思わなかって、今日新たにいいなあと思わせてくれたユミちゃんありがとうね。
・本当に星が降ってきそうな情景が浮かんできました。
・ユミさんのリサイタルは楽しみにしていました。生で聴けるなんて・・・すごく豊かな気持ちになり、いいです。近くで・・・時々・・・こんな機会を作ってくださって・・・ありがとう!!これからも、ず~っといっぱいいっぱい聞かせて下さい。大ファンより。
・何といっても「波を渡る・・・」は胸の奥がギューン~。次のコンサート期待しています。
・生きてる悦びを感じるひとときでした。
・去年とはちがって、サロン風の雰囲気でのコンサート。ピアノの演奏、楽しいおしゃべり、おいしい紅茶・・・ほんとうに贅沢なコンサートでした。
※今回カメラを忘れていったので、写真がありません。あしからず・・・。
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