今回は、発起者の白崎映美さんへのインタビューをご紹介します。
聞き手 小巻健(三木労音事務局長)
―まずは自己紹介をお願いします。
白崎映美さん(以下白崎さん) 山形県酒田市出身。18才で上京、デザイン学校卒業デザイン事務所勤務を経て上々颱風に加入、29年間にわたり日本全国、世界のあちこち、歌って回りました。
趣味は飲酒、わらび採り、イナゴ採り。
―白崎さんはこれまで長く「上々颱風(しゃんしゃんたいふーん)」のボーカリストで活躍してこられましたが、その中でご自身が影響を受けられたことはどのようなことでしょうか?
白崎さん 若い人も子供たち、じっちゃんばっちゃん、みんなが楽しくなる音楽をやりたい、というのが上々の考え方でした。
オラ、田舎もので、都会のかっこいいバンドに入ろうと思っていたので、初めは、なんかカッコ悪いなあ~と思っていましたが、ほんとにじっちゃんばっちゃん、若者、子供たち、障害のある人ない人、金のある人ない人、入り交じって楽しんでる姿に衝撃を受け、目からうろこが落ちまくりました。
こんなバンドはない!日本で生まれた日本のロックだ!と感じました。
―今回お越しいただく「東北6県ろ~るショー!!(以下東6)」は、東北のお祭りや民俗的エッセンスとロックのサウンドをミックスしたユニークなステージが特徴のバンドですが、グループ結成の動機を教えて下さい。
白崎さん 2011年東日本大震災、日本中がおろおろしましたが、私もそうでした。
テレビで、同じ東北弁をしゃべる、じっちゃんが、泣きながら「大丈夫です」と言っていました。大丈夫でなくても大丈夫と言ってしまう東北人・・・。
しかし私はおろおろもやもや何をどうしたらいいのか・・・。
被災地のあちこち歌いにおじゃましましたが、テレビや新聞ではわからない現地の様子に言葉もありませんでした。
そんな時巡り合ったのが、青森県八戸出身の作家、木村友祐さん著「イサの氾濫」です。蝦夷と呼ばれ中央からせめられ、まつろわぬ民(支配されない迎合しないものたち)と呼ばれた東北人たち、戊辰戦争で負け、そしてこの震災、原発。我慢強い東北人は今こそでっけぇ声で叫んでいなでねが!と書いてあった。オラ~東北人の血が燃えたぎるような気持ちになり、一人一人メンバーを誘い、湧き出すように歌が生まれ、小説にインスパイアされ衣装をつくり、「東北さいい事どんと来~~い!」となんだか憑かれるように東北6県ろ~るショー!!をつくりました。
―「東6」ではこれまで東北はもとより日本各地でライブを展開されていますが、各地でのライブの雰囲気や、またこれまでで印象的なエピソードなどがございましたら教えて下さい。
白崎さん 東北の神様、妖怪、大集合で、お祭りみたいにライブをやりたいと思っていたら、その土地その土地のいろんな人達が、参加してくれて、沖縄ではお坊さん達が、木魚や鐘を叩いてコラボしたり、秋田西馬音内盆踊り、岩手鬼剣舞、鹿踊、東京音頭、老人クラブ、よさこいの子供達、いろんなジャンルのみんなが参加してくれて、客席のおじいさんもノリノリで舞台に上がって踊り狂い、自由でこちらもびっくりするような盛り上がりで笑っちゃうぐらいうれしいです。
東北だけでなくみんなさいい事どんと来い~~!です。
―最後に三木労音例会にむけてのメッセージをお願いします。
白崎さん 初めておじゃまします。私たちを見つけて、おもしろいなあ、一緒にやってみたいなあと、呼んでいただいてほんとにうれし~~!です。
三木の皆さんはどんな言葉を話しどんなもの食べでるのかなあ。皆さんと仲良くなりたいです。ライブが終わる頃にはもう親戚!みたいな気持ちになるような、わいわいとみんなでうれしくなるライブにしたいです。よろしぐお願いします。
皆様に会えるの楽しみに楽しみにしています。
★profile★
白崎映美&東北6県ろ~るショー!!
上々颱風のヴォーカリストとして活動してきた白崎映美の声掛けにより、東北出身の音楽家から、東北を想う指折りのミュージシャンまで集結したバンド。東日本大震災を経て、木村友祐さんの小説「イサの氾濫」との出会いに東北人の血がたぎり、2013年結成。翌年秋に1stアルバム『まづろわぬ民』を発表。ロック、ジャズ、歌謡、民謡などをぶちこんだ雑食性に、東北の土着感満載のサウンド、各地方芸能や劇団「風煉(ふうれん)ダンス」とのコラボレーションによるエンターテイメント性の高い熱いステージを展開。2016年3月、初のDVD作品『実録!!夏のぜんぶのせフェスティバル』リリース。
東北のじっちゃん、ばばちゃ、みんなさ、いい事いっぺ来い来いどーんと来い!と、全国行脚中!
【白崎映美公式サイト http://emishirasaki.com】
★member★
白崎映美 (Vocal)
山形県酒田市出身。1990年、上々颱風でエピックソニーよりデビュー。JAL沖縄キャンペーンCM、スタジオジブリ「平成狸合戦ぽんぽこ」映画音楽、シンディ・ローパーのアルバム及び武道館ライブ参加、海外ツアー等、多岐に渡る活動で支持を集める。東日本大震災を経て、木村友祐・著「イサの氾濫」との出会いに東北人の血がたぎり「白崎映美&東北6県ろ~るショー!!」を結成。2014年9月にはアルバム『まづろわぬ民』をリリース。
大所帯のバンドから流しスタイルまで、ロック、歌謡、民謡と形にとらわれず自由なスタンスで精力的にライブ展開中。近年は舞台主演、映画やTV出演、執筆など活動の場を広げている。本年6月、初のエッセイ「鬼うたひ」を亜紀書房より発売。酒田観光大使。
小峰公子(Acc. Vo.)
福島県生まれ。ZABADAKメンバー。CM、アニメやゲーム、演劇作品などへの詩や歌唱の提供も数多い。白崎映美の相棒。
<私にとって東北6県ろ~るショー!!とは?>zabadakというかなり緻密にアレンジされた音楽をやるバンドに長年いますので、ここのバンドでのいい意味でのざっくりしたアプローチは新鮮でした。しかしみなさん手練のミュージシャンですので、「自分が求められていること」をわかってる。向島ゆり子さんがサウンドプロデュースした核のようなものを各々が理解した上で、自由に転げまわって遊ぶ荒野のよう。もちろん先頭を切るのは白崎映美ちゃん。多分、わたしがこれまでに歩いてきた道も、ここで大人数で歩いてる道も、おんなじでっかい山を目指してる、そんな気がしています。
伏見蛍(G.)
自身のバンドCrooked Sun、No Lie-Sense(鈴木慶一&KEAR)、ももクロ他ライブや作品参加など多岐に活動中。
<私にとって東北6県ろ~るショー!!とは?>大人の遠足。
西村直樹(Ba.)
上々颱風で長年活動。2012年以降はヴァイオリン柴田奈穂との「NaoNaho」「LAST TANGO」などで活躍中。
<私にとって東北6県ろ~るショー!!とは?>東北を思う心をエネルギーにして、全力全開の演奏を爆発させる!魂が震えるトコロです♪
向島ゆりこ(Vl.)
加藤登紀子、大工哲弘、伊藤多喜雄、小松亮太など共演者多数。アルバム『まづろわぬ民』のプロデューサ&アレンジャー。
<私にとって東北6県ろ~るショー!!とは?>でっかい夢の原石。
星衛(Vc. 篠笛)
チェロで各種ユニットに参加。東京都無形文化財神田囃子を伝承、篠笛を吹き、獅子を舞う。執筆、講演活動も。
<私にとって東北6県ろ~るショー!!とは?>喜怒哀楽、生命の躍動するところ。寿ぎと祈り。つまり、日本の祭り。ぜひ海外にも知らしめたい。
山口とも(Dr. Per.)
日本廃品打楽器協会会長、打楽器奏者、写真家。オリジナル廃品楽器を使ったパフォーマンスで注目を浴びている。
<私にとって東北6県ろ~るショー!!とは?>曲なんか知らなくてよい。あまり考えず、われわれとともに楽しもう。
江野尻知宏(Per. 和太鼓)
白崎映美&東北6県ろ~るショー!!、山本達彦、ワイルドグリーンズ(西村直樹リーダー)、Ticobo(山口とも率いる)などに参加。
<私にとって東北6県ろ~るショー!!とは?>加入当初は想像していませんでしたが、赤い褌を着用して出演するバンドです(笑)
何タイプかバージョン違いがあり、マグロを首からぶら下げているタイプ、ドレッドヘヤーのタイプ(未公開)、ギャランドゥーあり(未公開)、赤褌にファー付き(クリスマス仕様)(未公開) etc.、様々な世界を展開中!
自身のバンド「クンクンニコニコ共和国」を中心に、ポップスからフリージャズまで様々なジャンル、分野にて活動中。
<私にとって東北6県ろ~るショー!!とは?>全メンバー総力あげて賑やかしにかかるバンドです(笑)
カズ(Tp.)
クンクンニコニコ共和国、かつしか動物公園、真黒毛ぼっくす、東北6県ろ~るショー??、ピラニア楽団などで活動中。
<私にとって東北6県ろ~るショー!!とは?>ズレてはいけない部分への戒めと、ズレている自分への慰めです。
ハラナツコ(Sax. 篠笛)
クンクンニコニコ共和国、真黒毛ぼっくす等バンドの他に楽士としても活動。昨年は全日本チンドンコンクールで優勝。
<私にとって東北6県ろ~るショー!!とは?>色々な事を知ったり考えたりするきっかけをもらうバンドだなと思います。
三木労音第155回例会
白崎映美&東北6県ろ~るショー!!
11月11日(金)19:00開演(18:30開場) 三木市文化会館小ホール
入会希望の方は、チラシ裏の入会申込書に会費2か月分(白崎映美&東北6県ろ~るショー!!例会から参加希望の方は10・11月分)と入会金(1,000円)を添えて、三木労音会員か事務局までお申し込み下さい。
ホームページからのお申込みはこちら→http://www.mikiroon.com/info.html
詳細は三木労音事務局 TEL 0794-82-9775、またはメールinfo@mikiroon.comまでお問い合わせください。
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