2014年5月21日水曜日

【次回例会紹介】日本人の琴線に触れるアンデス音楽を求めて…フォルクローレグループMAYA

次回例会は、日本人フォルクローレ界の草分け的グループ・MAYAの登場です。
今回のほわいえでは、MAYAのメンバーの岡田浩安さんへのメールインタビューをお楽しみ下さい。
聞き手/小巻健(三木労音事務局長)

MAYA:
メンバー(左から)
岡田浩安 Hiroyasu Okada  サンポーニャ、パーカッション、他
渡辺大輔 Daisuke Watanabe  ケーナ、パーカッション、他
橋本仁 Hitoshi Hashimoto  ケーナ、サンポーニャ、他
TOYO草薙 Toyo Kusanagi  チャランゴ、マンドリン、他
寺澤むつみ Mutsumi Terasawa  ギター、クアトロ、他



Q1 現在MAYAは5名で活躍されていますが、どのような経緯で集まられましたか?

岡田浩安さん(以下岡田さん) 結成当時は現メンバーのリーダー橋本と岡田ともうひとり91年に脱退したメンバーのトリオでした。その後色々とあり寺澤、草薙が94年から正式にメンバーになりました。この頃はメンバー全員が東京都の東の方に住んでいました。(現在は橋本が神戸、岡田が札幌在住)フォルクローレの楽器をしているひとの横のつながり同士で集まった感じですね。当時はお互い近所に住んでいたというのも大きいですね。
そしてだいぶ時は過ぎて21世紀になり、最初はコンサートのスタッフ、そうしているうちに演奏の助っ人をするようになった渡辺が2013年、退職を機に正式メンバーになりました。

Q2 「MAYA」はボリビアのアイマラ族の言葉で「1」を意味するそうですが、そこにはどのような思いがありますか?

岡田さん 1はすべてのはじまりということです。「原初」という意味も込められています。
ただ9割がたマヤ文明の「マヤ」と勘違いされてしまうことが多いのが悩みです。

Q3 MAYAのコンサートではフォルクローレ伝承曲以外に、とても素敵なメロディーのオリジナル曲も数多く演奏されていますが、作曲・アレンジの際にどのような点にこだわっておられますか?

岡田さん メンバーそれぞれ多少は違うとは思うのですが、基本的にMAYAは日本人の琴線に触れるような音楽をめざしています。日本の人にもなじみやすい洗練されたアレンジをすることをコンセプトとしています。それが時に南アメリカ、アンデスへの思いだったり個人の内面だったり、風景の描写だったりします。
またアンデス特有の楽器の音色や奏法を生かしたアレンジをするように考えています。
オリジナル曲では有りますが、これはMAYAの「アンデス音楽」もしくは「フォルクローレ」といって良いのではと思います。

Q4 MAYAは結成から27年と、フォルクローレ界ではベテラングループとなられていますが、活動を続けてこられた中で印象的だったこと、また音楽状況について感じておられることなどを教えて下さい。

岡田さん 私達のやっているケーナ、チャランゴ、サンポーニャなどの楽器の愛好家がすごく増えています。良い楽器がわりとお手ごろな価格で手にいれられるのも魅力の一つです。
また当時はプロのケーナ奏者等も少なかったのですが、現在はたくさんいらっしゃいます。要するに裾野が広がったということで本当に嬉しいです。特にケーナは単に一民族楽器の域をでてオカリナのように一般的な楽器になろうというような感じがしますね。個人的にはアンデスの民族楽器ではアンデスのメロディーを奏でている方が好きなのですが・・・。
まだまだマイナーな音楽、楽器ではありますが、結成当時に比べたらインターネットの普及等も有り随分手近になった印象です。

Q5 最後に三木労音会員の皆さんへメッセージをお願いします。

岡田さん 「フォルクローレ」という音楽は様々なスタイルがありますが、今回は私達MAYAのアンデス音楽をお楽しみいただけたらとおもいます。リーダーの橋本仁のケーナを中心に南米の様々なスタイル、メンバーのオリジナル、ケーナのみのアンサンブル、弦楽器のみのアンサンブルなどの珍しい編成も交え器楽演奏を中心に演奏する予定です。楽器のそれぞれの音色をお楽しみください。もちろんおなじみ「コンドルは飛んでいく」等アンデス音楽の名曲も交え演奏する予定です。私達も大変に楽しみにしております。


リーダーの橋本仁さんからもメッセージをいただきました。
この度はMAYAの演奏を皆様に聴いて頂く機会に恵まれ、とても幸せです。どこか物悲しく懐かしい、そしてとても楽しい、そんな魅力にあふれたアンデスの音色の数々をどうぞお楽しみ下さい。
MAYAリーダー・ケーナ奏者 橋本仁



MAYAプロフィール

日本を代表するフォルクローレのソリスト5人によるアコースティック・フォルクローレ・ユニット。
1987年結成。アンデス地方のフォルクローレを演奏するグループとしてプロ活動を開始。 1989年10月、CD「空中都市」(ビクターエンタテインメント株式会社)でデビュー。
フォルクローレのスタイルのエスノミュージックとして注目を浴びる。
1992年、佐野史郎主演の映画「あふれる熱い涙」のサウンドトラックを手掛け、CDも発売。
1994年、セカンドアルバム「センサシオン」をリリース。全曲オリジナルの曲で構成され、"たま"の知久寿焼をゲストボーカルとして迎えている。同時に「石の町」シングルカット発売。
1998年3月、オフィス北野制作、ダンカン主演の映画「生きない」(9月公開、ロカルノ映画祭特別賞受賞)の音楽を担当、その豊かな音楽性が高く評価された。
1999年に、「生きない」サウンドトラックと新曲を含めた3rdアルバム「歌織人」を発売。
2005年大阪トリイホールでライブ録音された初のライブアルバム「アシビの森へ」を発売。
2010年オリジナルアルバム「ホカヒビト」発表。
2012年ペルー、ボリビアなどの伝承曲を中心としたアルバム「ククリーノ」発表。
2013年新進気鋭のケーナ奏者渡辺大輔が正式加入し5人編成と成る。

「MAYA」とは、ボリビアのアイマラ族の言葉で数字の「1」を意味しペルー、ボリビア、エクアドルなどのフォルクローレの演奏スタイルを基本としながら、日本人の感性を生かした洗練されたアレンジをコンセプトとする、独自のアコースティックサウンドを目指す。
アンデス音楽のみならず、メンバー各々のオリジナル、ヨーロッパ中世のトラッド等幅広いレパートリーを持つグループとして、全国規模のライブ、コンサート等で活躍中。
東京、日暮里サニーホールなどにて定期コンサートを開催している。


三木労音5・6月例会
アンデスの風 MAYAフォルクローレコンサート
2014年6月23日(月)19:00開演 三木市文化会館小ホール
新入会員大募集中!お申し込みは三木労音TEL0794-82-9775、もしくはホームページhttp://www.mikiroon.comからも入会できます。

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